ポエムベクトル

ポエム・詩を中心に暮らしましょう。

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こころ 白樺 ひとしずく

ピン! キャリーバッグ

 

体内環境 じゃるねるご

あぁ パプリカよ 

おぉ ストレンジャー

 

猫 一匹のネコ

テレビの前でする動かない戦いは

レベルを40から50にした

 

「お風呂入りなさい」も

「よく飽きないわね」も

聞こえないふりをした

 

さっき食べたのはなんなのか

好きな人の名前はなんなのか

探していた未来はなんなのか

 

考えたくないことが多すぎて

またレベルが1上がった

 

次のレベルまでの経験値はいくつだろう

 

きっと遠すぎて、

ひたすらテレビだけを見ていた

何者でもないのだ

 

今までやってきたことも

何もないのだ

 

早起きしたラジオ体操

コンクールに応募した油絵

それから、かじったばかりのパンの耳

 

僕を作ってきたもの

僕は何ひとつ思い出せないのだ

 

もし誰かがその場にいて

写真でも撮ってくれれれば

よかっただろう

 

でも、あのころ

僕は誰にも見えなかったんだ

 

そこに何かが始まるという

気配すら感じられなかったんだ

日曜日の夜には雨が降っている


明日の朝から繰り返される

ラッシュとジャンキーな食生活のせいか


どこか、知らない場所に連れてって

今まで行ったことのない場所に


部屋の空気は汗臭い


悲しみと不安と切なさが

昨日のパンツで宙ぶらりんだ


ゴキブリよ

うじゃうじゃ

部屋に湧いてでろ


僕の叫び声を切り取って

明日の朝に投げつけてくれ

おはよう

こっちはまだ夜だよ

今、ようやく会社から帰っています

君はこれから会社かな

朝ごはんは何だろうな

僕の夜ごはんはハンバーガーだった

薄っぺらい夕食で、ちょっと寂しかったな

でも、今日は我ながらよく頑張ったと思う

だから今日も一日、頑張ろうね

それじゃあ、幸せな一日になるように

おやすみなさい

世界がどこかで回っている

誰の声も聞かずに 誰の顔も知らずに


昔と比べて濃くなっただろうか

地球上の空気は


何かが足りない

それは今に始まったことではない

 


世界はいつも止まっている

うるさい群衆の叫び声 

黙れ!


僕はむなしい


何もかもが 

ただ むなしい

 

人である前に魂になる


食べたい

眠りたい


それを捨てる

ただの糞尿になる


どうせ世界は止まっている

僕がいなくなったって


どうせ世界は動いている

世界中の人がいなくなったって

しぼんだり 膨らんだり。

伸ばしたり 縮んだり。

つねったり ひっかかれたり。

木が生えたり 花が咲いたり。

赤くなったり 青くなったり。

 

ぼくのへや

 

横にのびるとき

いっぱい食べればいいのかな

誰かにしゃべればいいのかな

 

激しくゆれるとき

ポエムを書けばいいのかな 

君と話せばいいのかな

 

しずかなとき

歌を歌えばいいのかな

筋トレすればいいのかな

 

いっぱいのときは

なにをしたときなのかな

なにをすればいいのかな

 

ぼくはあいかわらず

よくわからないことが多いけど

とりあえず 牛乳、飲もう

歩けない部屋

走れない馬


意味のないものが

ぼくは、好きだ

 


海が見える窓

毛が抜けたサボテン


静かな暮らしは

こころが、落ち着く

 

栄養不足になる前に

詩が足りなくなる前に

 

僕はもっと、優しくなりたい

 

それから 君と、一緒にいたい

何も変わってない気もするけれど

僕らの間で消えてしまった一言

 

おやすみプリン

 

ただのおやすみだけなら

誰にでも言える

 

でも二人だから通じた魔法のあいさつ

カラメル味の甘いデザート

 

なくなったのはきっとあの日だった

こころに君を入れたくなかった一言だった

嫌いにならない

好きにもならない

 

嫌いになれる

好きにもなれる

 

ピーマン はくさい

まつたけ カニミソ

 

ほら 食べてみて

 

たくさん嫌いで

たくさん好きだ

 

こころをひらいて

ぺろりと舐める

 

死ぬかもしれない

それでも舐める

 

好きになろう

嫌いになろう

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