何者でもないのだ

 

今までやってきたことも

何もないのだ

 

早起きしたラジオ体操

コンクールに応募した油絵

それから、かじったばかりのパンの耳

 

僕を作ってきたもの

僕は何ひとつ思い出せないのだ

 

もし誰かがその場にいて

写真でも撮ってくれれれば

よかっただろう

 

でも、あのころ

僕は誰にも見えなかったんだ

 

そこに何かが始まるという

気配すら感じられなかったんだ