海から穏やかな潮風が吹いて

日焼けした肌に少し染みる

 

僕は波の向こう側に何かを探していた

 

しかし何かをつかんだとき

太陽は沈み、世界は深い闇に包まれた

 

何も見えなくなってしまった砂浜

 

でも誰かが地平線の向こう側で

笑いながらささやいた

 

僕は聞き逃さなかった

 

昔から世界にはいろんな人がいる。

ひとつのことに情熱を燃やした人、

人生かけて恋をした人、

目に見えるもの全てを嘘だと疑った人。

歴史とは人の積み重ねで

君はその歴史のかけらにすぎない。

 

瞬き一つせずに聞いていた僕は

ちょっと機嫌が悪くなった

 

そんなこと、3億年も前から知っているさ

 

目の前の波は同じことを繰り返していた

 

僕もいつもと同じように時計を見てから家に帰ることにした

 

今日の夕飯は何だろう

 

きっと僕の好きな鶏のから揚げだと

いつものように思った