じわじわと体の中で広がっていく自分じゃない考え

床の上に置かれたコップが少し動いた

ピチャっと音をたてて

 

流れはきっと止められない

いや、止めるべきではない

 

でもコップは少しずつ動いている

 

いつか端にまで追いやられて

その存在すら忘れられるかもしれない

また知らないうちに割れてしまうかもしれない

 

僕はそんなリスクを承知しているのだろうか

 

のたれ死ぬよりはマシと思い

鳴れぬ場所で背筋を針金のように

まっすぐと伸ばす

 

違和感を誰にも気づかれないように隠しながら

口元に作り笑いを浮かべて