集め損ねた言葉

もう一度拾い集めてみたら


どんな意味が生まれるだろうか?

 


 

たとえその文なり詩なり歌なりに


あまりに綺麗な形容詞や


みんなが納得するような名言が入っていても


僕はそれを意味がないものだと思う


 

 

僕はいつも思う


死ぬときに細胞がどのように衰えていくのかよりも


そのとき何を考えているかを知りたい


精子と卵子が子宮の中で結びつくプロセスよりも


どうして僕の親が愛し合ったのかを知りたい

 


 

一般的に見えているものは物と呼ばれて


読まれるものは文字とされて


話されるものは言葉と決められているけど


それを超えた僕らの想像が及ばない部分


地球儀の端っこで誰にも発見されていない


小さい島のような場所には何があるんだろう

 

 

 

愛、希望、夢、


海、太陽、月、


光、暗闇、影、


神、地球、世界、



 

そんなものはもういらない


一切合財 捨ててしまおう


全ては使い古されて死んでいるから

 

 

 

きっといつか


恐ろしく無口になったり


詩が書けなくなるときが来る

 

でもそれは素晴らしく正直なサイン


今は知らない何か


ただその何かを見つけた正直なサイン