ポエムベクトル

ポエム・詩を中心に暮らしましょう。

僕は昨日となりのサルと喧嘩したでござる

感情を信じていたでござる

僕はサルを無視したでござる
 
でもそれは逃げただけでござる

僕は自分を嫌ったでござる
 

言わざるをえないのか?

反省せざるをえないのか?


決められない僕を君を嫌いになるでござる
 

チンパンジー ゴリラ オランウータン


見ざる 聞かざる 着飾る?


本音を話さざる生活でござる


さるも歩けば棒にあたり

晴れた日の登校拒否でござる


僕の脳はざるで

右脳はそば 左脳はうどん


ムーンサルトなんてできっこないでござる

二足歩行で精一杯でござる


アウストラロピテクス 北京原人 human


君はいつか僕の元を去るでござる


サルは反省できないと

残りの半生どう過ごすのか?


この質問には答えざる

だから僕はこの場を去るでござる


さようなら 再見 グッド・バイ


きっとまたいつか会えるでござる

ちょっとだけ恐い

明日が来てしまうことが

なんとなく 繰り返してる気がして

ちょっとだけ恐い

 

ちょっとだけ恐い

お金がなくなってしまうことが

なんとなく 締め付けられてる気がして

ちょっとだけ恐い

 

ちょっとだけ恐い

いつか死んでしまうことが

なんとなく ひとりぼっちの気がして

ちょっとだけ恐い

 

ちょっとだけ恐い

自分を貫くことが

なんとなく 悪いことしてるみたいで

ちょっとだけ恐い

 

ちょっとだけ恐い

先が見えてしまうことが

なんとなく 自分がばれた気がして

ちょっとだけ恐い

 

ちょっとだけ恐い

当たり前のことが

なんとなく 間違ってる気がして

ちょっとだけ恐い

 

ちょっとだけ恐い

こんなこと書いてる自分が

いつも 何か恐い気がして

ちょっとだけ恐い

無言の建造物

岩山に生えるシダ

白い瓦礫の町

 

かなしい光景

 

青く澄んだ空

乾いていく洗濯物

どこまでも続く線路

 

かなしい一日

 

休みの日の学校

臭い公衆便所

通り過ぎるスポーツカー

 

かなしい居場所

 

笑った顔

別れ

出会い

 

かなしい思い出

 

死んだ老人

生まれた子供

ちいさな手

 

かなしい命

 

The United States of America

日本

アフリカ

 

かなしい世界

 

ロバという名前

アラビア語

この単調な詩

 

かなしい言葉

 

サラリーマン

芸術家

ホームレス

 

かなしい人生

 

かなしい

 

かなしい

 

かなしくない

かなしい

 

すべて

すべて

白い砂の大陸に

真っ黒な川が流れていた

 

雨は音もなく降っていて

二人の男女が泣いていた

 

ただ立ち尽くして

同じ灰色の空を眺めながら

違う色の涙を流して

 

男が流したのは銀色の孤独の涙

女が流したのは薄紫の酸っぱい涙

 

全てが間違いで

全てが真実だった

 

突然 強い横風が吹いた

 

涙は風に乗って川に吸い込まれた

 

何の音も立てずに悲しみが等しくなる

一歩だけ足を踏み出せるかもしれない瞬間

 

川は海に向かって流れているらしい

 

出口に近づくと太陽のにおいがした

いつのまにか涙の存在は忘れ去られていた

 

男女はなぜ泣いていたのか

今となっては誰も

本人達ですらわからない

 

ある夏の日

海の水は空に上がっていって

もくもくと積乱雲を作った

 

そして一筋の雨を降らせた

たぶんどこかで誰かが泣いている

水分はひたすら循環しているから

こんにちは、って

君から言われたら

さようなら、の匂いがした

 

なんだか悲しくなったけど

気まずくなって僕も言った

こんにちは さようなら

 

君には100人のドッペルゲンガーがいるみたい

でも今、ひとりいなくなったみたい

僕にも100人のドッペルゲンガーがいたみたい

99人になったのはいつの話?

 

ねぇ、暇だからそんな話でもしよう

 

でも本当は今までどんな話をしてきたんだっけ?

それから、僕らどうして好きになったんだっけ?

じわじわと体の中で広がっていく自分じゃない考え

床の上に置かれたコップが少し動いた

ピチャっと音をたてて

 

流れはきっと止められない

いや、止めるべきではない

 

でもコップは少しずつ動いている

 

いつか端にまで追いやられて

その存在すら忘れられるかもしれない

また知らないうちに割れてしまうかもしれない

 

僕はそんなリスクを承知しているのだろうか

 

のたれ死ぬよりはマシと思い

鳴れぬ場所で背筋を針金のように

まっすぐと伸ばす

 

違和感を誰にも気づかれないように隠しながら

口元に作り笑いを浮かべて

集め損ねた言葉

もう一度拾い集めてみたら


どんな意味が生まれるだろうか?

 


 

たとえその文なり詩なり歌なりに


あまりに綺麗な形容詞や


みんなが納得するような名言が入っていても


僕はそれを意味がないものだと思う


 

 

僕はいつも思う


死ぬときに細胞がどのように衰えていくのかよりも


そのとき何を考えているかを知りたい


精子と卵子が子宮の中で結びつくプロセスよりも


どうして僕の親が愛し合ったのかを知りたい

 


 

一般的に見えているものは物と呼ばれて


読まれるものは文字とされて


話されるものは言葉と決められているけど


それを超えた僕らの想像が及ばない部分


地球儀の端っこで誰にも発見されていない


小さい島のような場所には何があるんだろう

 

 

 

愛、希望、夢、


海、太陽、月、


光、暗闇、影、


神、地球、世界、



 

そんなものはもういらない


一切合財 捨ててしまおう


全ては使い古されて死んでいるから

 

 

 

きっといつか


恐ろしく無口になったり


詩が書けなくなるときが来る

 

でもそれは素晴らしく正直なサイン


今は知らない何か


ただその何かを見つけた正直なサイン

打ち寄せる波で

船が小さく揺れている


でも僕は波がどこから来て

どこへ行くのかもわからない


波は孤独だろうか?


船は一隻で打ち上げられている


砂浜に棒で描いた星空

密かに近づいてくる波音

空はいつか波に消されてしまうだろう


そして明日になれば

船も空もここからいなくなるだろう


僕はそれが何より悲しい

 

オハヨウ

イッテキマス

 

オハヨウゴザイマス

 

キョウハ テンキガイイデスネ

 

 

コンニチハ

 

アハハ

 

サヨウナラ

 

キョウモ オツカレサマデシタ

 

 

タダイマ

 

イタダキマス

 

キョウモ ツカレタヨ

 

ゴチソウサマ

 

 

オヤスミ

 

オハヨウ

 

イッテキマス

 

浅瀬でぴちゃぴちゃやっていました。

子供と砂山作っていました。

小さな波はどんぶらこ。

捕まえてきたカニが逃げました。


浅瀬でぴちゃぴちゃやっていました。

沖に出るのは危ないことです。

大きな波にゴボゴボゴボ。

若いサーファーは行方不明です。


浅瀬でぴちゃぴちゃやっていました。

顔に水をつけることもできません。

砂浜で転んでころころころ。

僕は砂にだけ本音でお話ししました。


もう何の言葉も思い浮かばない

僕が詩人になどなれるはずはなかったのだ


世界は遠くへ走り去る一人の女か?

それとも一人ぼっちの孤独な男か?


さびしい人よ

あなたはこれからどこへ行くのだ?

いなくちゃ困ります

 

どんなことがあっても

待っていてください

 

明日には

プレゼントを

届けます

 

綺麗なバラの花束

 

きっとあなたは

ヒマワリの方が良い

言うでしょう

 

それでも

いなくちゃ困ります

 

季節は

少しづつ

変わっています

 

僕は

暑がりで

パンツ

一枚です

 

あなたは

寒がりで

ぶるぶる

震えています

 

僕らはひとつに

なれません

 

でも

近づく事は

できるはず

 

だから

もう少し

待っていてください

 

あなたが

いなくちゃ困ります

目覚めると両親は仕事に行っていたから

久しぶりに自分でテレビをつけた

スーツ姿で好きな女子アナが笑っていた

 

「おはようございまーす」

 

八百屋のおやじは大きな声で挨拶をし

ラーメン屋は麺のゆで加減を間違えた

マッチョおばさんは市民プールで泳ぎ始め

課長は女の子とランチを食べに行った

 

プーッ!!

 

信号を無視して歩いていると

突然、クラクションが鳴って

僕は危うく轢かれそうになった

詩人だからって夢をみるわけじゃない

僕は詩を作ると夢に拒絶される

東京の空は星が見えない

月も濁っていて

僕は重力を感じるだけだ

 

詩人だからって空を飛べるわけじゃない

詩は僕を離れて小石のように固まる

ちくしょう!ニュートン!

どうして空を飛べないんだ!?

僕は諦めて飛行機の機内食を食べる

そこで食べる寿司は寿司ではないけれど

 

詩人だからって詩が好きなわけじゃない

詩は僕をいじめるだけだ

ゴッホのひまわりを見ても

僕は詩に気をつかわなきゃいけない

僕はひまわりとは友達になれない

時を越えてゴッホとも友達になれない

それでも生まれる詩!

僕はもうため息をついてしまう

どうして詩を書くのだろう

詩はその答えを僕には絶対教えてくれない

その秘密が僕に詩を書かせ

刻一刻と未来を潰していっている

鳴り響く幸せの鼓動

天井が見えない青空

繊細なぬくもりの手

 

僕は君に「愛してる」以上の「愛してる」を探してる

 

シャララ シャララ シャララ 

何のために生きているかと聞かれて

初めて答えを濁した15の夏から

僕は間違いを犯し続けている

正確に言えば

答えられなかったあの時

死んでしまえばよかったのだ

 

16の夏に女を抱いた罪を裁いた愛

19の夏にパリでかかった力が入らない病気

21の夏に幸せそうに笑っていた君

 

もし15の夏に死ねば

僕は何も知らずに済んだ

 

幸せであり不幸だった夏を越えて

今を生きる僕は

いろんなことを知りすぎていて

自分の死に方を忘れてしまった

 

自分を形容する名前とともに

僕の世界は小さい

地球よりずっと小さく

奥行きはほとんどない

 

そこには誰も住んでいない

家は点々としていて

お隣さん以外は住んでいない

 

町は既に出来上がっていて

角は四角くとがっている

表面はコーティングされて固い

 

それから色は存在しない

絵を自由に書くことも

洋服を選ぶこともできない

 

でも空と水と花はある

僕は生きていくのが辛くなると

彼らと友達になる

彼らは僕に何もしないけど

 

僕の世界は運ばれている

綺麗に包装されながら

ベルトコンベアで運ばれている

 

パンを食べるかわりに

僕は詩を読み

うんちをするかわりに

僕は詩を作る

 

意味などそこにはないし

きっと遠回りであるし

ひどく不健康である

でもそれしか道はない

 

いつか来るであろう

僕の命日まで

無意味に詩を作ることしか

僕は生きるという意味を知らない

おなかいたくて

あたまもがんがん

ねつもでて

ぼくはうんちをだしました

 

あしもひねって

こしもぎっくり

あるけなくなって

ぼくはうんちをだしました

 

ぼくのうんちは

いつもばらばら

かたいのやら

やわらかいのやら

おおきいのやら

ちいさいのやら

 

まいにちかわる

うんち

ながれつづける

うんち

 

ぼくはあしたも

うんちをします

(きっと)

ぼくはしぬまで

うんちをします

(きっと)

 

うんちはきょうも

いきています

ひとつの詩を書く

詩を書く人を僕と呼ぶから

 

納豆巻きを食べる

食べる人を僕とするから

 

君と抱き合う

抱き合う人を僕と定義するから

 

何もしない

何もしない人の名前はまだない

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