ポエムベクトル

ポエム・詩を中心に暮らしましょう。

燃え輝く太陽に

地球は恋をしておりました



地球は心も体も健康で

恋も純粋だったので

みるみるうちに

美しくなり

海と緑ができました



月は

そんな美しい地球に

恋をしました



そして

地球が太陽にするように

ただひたすら地球の周りを

回り始めました



しかし性根が暗い月は

恋に苦しめられ

地球のように

美しくはなりませんでした



その代わりに

月は夜にだけ

活動するようになり

昼は何もできず

ベッドにいるように

なりました



月は時たま

恋の苦しさから

自らに大きな穴を

開けてしまいます



だから

月の心には

無数の穴が

空いているのです



そんな月ですが

夜になれば

少し元気になって

必ず地球に思いを馳せます



ただ月はひどく

繊細なので

傷つくことを恐れて

地球に

近づくことは

できません



もちろん

触ることも

できません



ただ

想いを馳せる

それだけです



でもその想いは

いつしか光になって

地球の夜を

支えるようになりました



そして

地球は

月の光を

ありがたく

受け取るように

なりました



だからと言って

地球が

月に恋をすることは

絶対にありません



それは地球が

薄情だからとか

月を弄んでいるとか

そういうことではなく

むしろ当たり前で

自然なことのように

思います



繊細な月は

その道理は嫌になるほど

わかってはおりますが

頭と心は違うので

愛されない苦しさで

また一つ自分の体に

穴をあけてしまいます



月は

もうこんなことは

やめようと

何度思ったか

わかりません



でも

夜になると

自分が地球を

照らしているという事実に

自分の価値を見出して

少し元気になり

また

地球に想いを

馳せてしまうのです



月にできるのは

それ以外には

ありません



月はいつまでも

地球の周りを

回り続けます



月の想いが

報われることは

ありません













上には天井があって

下には固い床がある


右に行けば壁にぶつかり

左に行けば道に迷う


僕はどこにも

行くことができない


ただ君の半径3mの周りを

くるくると廻るだけ


もちろん君に手は届かない




私の一番の罪は

腹が減ることです


前の晩にどんだけ旨いものを食っても

朝起きると胃の中が空っぽになることです


そしてまた何か旨いものを

探し求めてしまう私

ただただ街をさまようのです


「腹が減ったら食べる」


これは当然の道理のように思われますが

その道理こそ罪の根本であるような

気がしているのです


命の罪!

まさに命の罪なのです


罪を償うにはどうすればいいのでしょうか

どうすれば罪から解放されるのでしょうか


お釈迦様のように

一枚の布だけを体にまとい

ひたすら座禅をすれば

腹は減らなくなるでしょうか


仏様の教えでは

食べ物は薬と考えるそうです

生きるための最低限の薬


それは御尊敬に値する教えですが

馬鹿な私はこれまで贅沢を謳歌して参りましたから

それでは何かが損なわれる気がしてなりません


その”損なわれる気”というのが

まさに罪の本質なのですが

捉われている時点で

凡夫、悪人でありまして

これはあの立派な親鸞聖人でも

阿弥陀如来でも決して救えない

十悪五逆を超えた人間であるに違いありません


あぁ、どうして

私は罪に気づいてしまったのでしょうか

私が手に入れたいと思っている救いなど

一日の稼ぎより価値があるのでしょうか


私は勉強をします

しかし何も学んでいません


私は労働をします

しかし何も生んでおりません


困ったものです

また二元論


困ったものです

また私は悩みます


そして思い悩んだ末に

また腹が減るのです

小さくなるときは

光が上から当たっておりまして

大きくなるときは

光が斜めから当たっているのです


私の影は

角度が異なるだけでありまして

体の長さや重さは

いつも変わらないのでありました


そんなことにも気づかずに

めそめそ、ひそひそ


私は影を私だと思って

見ておりました

「牛は何のために生きているの?」と聞かれたら

あなたは「美味しいお肉になるために生きているのよ。」と

お答えになるでしょう


でも、牛の気持ちで考えてみれば

お肉になることも乳を飲まれることも

本望ではありません


牛から見れば

人間は神様でしょうか?


最後の審判を待つのは

どういう気持ちでしょうか?


こういうことを言うと

あなたは「牛に感謝して食べればいいのよ。」なんて

命の尊さについて考えたり

食物連鎖だなんて難しい言葉を言い出すでしょうが

私は別に「牛に感謝しよう」などというつもりは

全くありません


牛はただ牛である


本当にそれだけのことなのです


私たちは牛がいなくなったら困りますが

きっとすぐに別のものを食べるでしょう


私たちがいなくなったら牛は喜ぶでしょうか?

いえ、別の動物が牛を食べるでしょう


「牛は何のために生きているの?」


私に聞かれてもわかりません 

知らないことが多すぎるのです

僕は女性がいない国にいく


穏やかな田園に

夏の暖かい風が吹き


それをそのまま

心地よく感じられる心に

僕はなる


長い間

雨が降り止まないで

家にいても


そこに過去の後悔を

重ね合わせない心に

僕はなる


永遠に続く川の流れを

ぼんやりと眺めて


ただ水が流れているだけだと

ありのまま肯定できる心に

僕はなる



僕は女性がいない国に行く


我が人生よ、平穏なれ

苦しい人生を

少しでも長生きするために

苦しい営みを際限なく

続けるのだとしたら

私たちが生き続けなければいけない

意味など、どこにありましょう



単に死ぬ時の想像できない

一瞬の痛みを

私たちは回避しているだけで

これほどまでに無駄で

膨大な時間つぶしは

世界中のどこを探したって

見つからないと思われます



私たちがより賢く

より誠実だったなら

幸せになる方法を

見つけることができるのでしょうか

それとも喜んで

死ぬことができるのでしょうか



私にはそれすらもわかりませんが

ただ一つ言えることは

もう何も存在しない黄泉の世界の

ギリギリまで歩みを進めてしまった

ということです



これから

私はこの場から

一歩も進むことも

一歩も後ずさりすることも

できないでしょう



ただ木が冬を待つように

そこに立ち尽くして

命の終わりを見届けるだけでしょう







地球に夜がやってくる
理由について考えてみると

,罎辰り眠るため
朝に感謝をするため

その二つが思い浮かんだ


太陽自身はずっと輝き
燃え続けて

明るさは良いこと、と
人々は口を揃えて言う

しかし、そこに生物はなく
命あるものは生きられない

明るさは無条件に
素晴らしいことだと
言えるのだろうか


夜があるから
僕らは健康だ

「新しい命を作るのは
子供たちが寝静まってから。」と
彼と彼女は決めている


暗闇で見る光の方が
明るい中で見る光より
何倍も輝いている

そんな単純なことに
気づく人は少ない


今日も夜はやってくるだろう

寂しさと愛しさの裏に
命の匂いを漂わせながら

僕が恋をしたら
自分の大きすぎる傷を見せてしまう
相手の心に新しい傷を作ってしまう

僕が友人を作ったら
急に連絡もせず、いつかいなくなる
心配だけを彼の心に残してしまう

僕が仕事をしたら
途中で全てが投げだされる
損失だけが新たに生みだされる

僕が自殺をしたら
家族が悲しんで、泣いてしまう
それ以外には何もない

僕が小説を書いたとしたら
僕の心の毒が読者に回る
自殺志願者が少しだけ増える


ベッドにいて、何もしない

それが僕がみんなのためにできる
唯一で最善のことだ


いっそのこと
誰かが僕を殴り殺して
牛や豚を食べるように
人肉を食べてくれればいい

そうすれば、僕は安心して
世界のために飯を食えるのだが

そうすれば、僕は健康的に
太ったり、運動したりできるのだが

彼女は結局、
話をしないで出て行った

前向きな結論と言って


それは彼女にとっては
前向きだったかもしれないが
僕にとっては後ろ向きな結論だった

人間は結局、
自分の中の満足感を満たしているのに
すぎない

僕らは最後まで一人だった

二人でやったと思っていたことは
結局、一人でやったことが
二つ重なっただけだった

生まれてきてから
ずっと別々に生きてきたのに
僕らは別の人間だって
すぐに忘れてしまう

長い時間をかけて見つけた
不安定な放物線の交点

美しく小さなビッグバン

周りのものを
ぎゅぅっと吸い込んで
時空が3°だけゆがむ時

そんな時間が一秒も
損なわれることなく
僕の人生を
埋めつくせばいいのに




生まれてきてから
ずっと別々に生きてきたのに
僕らは別の人間だって
すぐに忘れてしまう

求めあっていた
磁石だったはずなのに
急に反発しはじめる

近づいてしまった分
強く、強く

世界が焼け野原になるくらい
恐くて大きなビッグバン

街が壊れてしまう
爆発する前に止めなくちゃ

ストップボタンを見つけなくちゃ




僕らは別々の人間

どんなに近づいても
どんなに愛し合っても

同じ家に住んでいても
結婚して子供が生まれても
老後に手をつないでいても




僕らは別々の人間

自分の足で立って

僕にはあなたの知らない時間があって
あなたには僕の知らない友達がいて

わかりあえない気持ちがあって
わかりあえる少しの時間がある




不安定な放物線は
交わって、また離れる

いくつものビッグバンが
未来に潜んでいる

「ここまでで 降りるつもりが 降りられず
夏の列車 駅に止まらず」


止まらなかった私を
迷惑と思ったのか。

いや、もしやあなたも、と
後から喜ぶ。


「夏雲の 眺め愛しく もう一駅
降りる場所は ひとまず忘れ」


今すぐ結婚してください
100年だってあなたを待ちます

堀越二郎の純粋さが僕の心に
つむじ風を巻き起こした

恋というのは
それくらいの覚悟が
必要なんだ

酒を飲みながら打ち明けた僕に
君は一瞬、嫌な顔をして微笑んだ

もっと楽しくやりましょうよ

それから
僕は君に何も言えなかった


恋をすることは
殺すことと限りなく近い

次の朝にそう思った

とにかく喉が乾いていた
風は強くなっている

僕は深呼吸をしながら
永遠に賛美歌と念仏を
リピートした

今すぐ結婚してください
100年だってあなたを待ちます

しかし、君、恋は罪悪ですよ
わかっていますか

風はどんどん強くなっている
整理された街が飲み込まれて行く

僕は息苦しくなって
少しでも会えないだろうかと
君につまらないメールをする

12月の五稜郭は吹雪いていた

そこに夏の緑一面の豊かさはなく

冷たい雪がしんしんと降っていた

そして自分以外には誰もいなかった



ここではおそらく

多くの人が戦い

死んだのであろう



人間はいつだって繰り返すのだ



それを何度も見てきたかのように

松が雪の中、立派に立っていた



松は孤独ではなかった



斜めに傾いているものもあったが

どれも高くそびえていた

そして、食べ物を探して

小鳥が幹の一部をつついていた



一方、楓は葉を全て落とし

裸同然でどこか悲しく見えた



そこに生命力はなく

死が生のすぐ隣にあることを感じさせた



おそらく多くの人は今は見向きもしないであろう

冬にはあまり価値がない木に思えた




そのように松と楓は対象的だったが

共通して言えることは

どちらもまだ立っていることだけだった



そしてどちらも五稜郭の

美しさと儚さを表現するには

必要な木に違いなかった



春が来て、夏が来て

秋が来て、冬が来る


そんな当たり前のことを

自然はよく知っている


それは悲しさも喜びもない

摂理というものであった


嫌なことがあると

悲しい目をして

口元だけ笑うよね


たぶん僕もいっしょ


嘘をつけないくせに

要求もできなくて

ただ黙るよね


それも僕といっしょ


大丈夫じゃない

わたし傷ついてるの

はっきり言えたらいいのにね


でもなんか

嫌われそう

喧嘩したくない


やさしさばっかり

じゃまをして

ちょっとずつ壊れて


ボロボロになってから

言葉にできない涙


じくじく

ぐじゅぐじゅ

きゅーきゅー


しょっぱくて

足りなくて

会いたいけど

よくわからない


ごめんね

ぼくはナキムシ


ありがとう

きみもナキムシ


よろしくね

ぼくたち同じムシ

子孫を残すっていう大目的は置いておいて
僕と君が惹かれ合う理由は
どこにあるんだろう?

小さな目と、低い鼻と
太い二の腕と、大きなおしりを見ていると
もっと美しい人はいくらでもいると思うけど
こんなにも会いたくて
いつも君のことしか考えられないのは
いったいどういうわけだろう?

僕らの細胞の中の一つの部分が
反応してくれていたら嬉しい

身近で都合のいい相手
打算的な理由だったら寂しい

温泉に入りながら
自分にもっと聞いてみたり

グラスホッパーでも飲みながら
話し合ってみたり

そうやって
恋と愛について考えるのも素敵だけど
なんだか恐ろしくて深い
闇に落ちてしまいそうだから
とりあえず今はやめておく

5年後の将来を考えてると短くて
死ぬまでのことを考えると長すぎる

そんな途方もない
可能性と不安の中で
僕が君に伝えたいのは
残りの何万日の中で
一日でも多く一緒に過ごしたい

それだけ

だから、今日も会いにいってもいい?

自転車に乗って、すぐにいくから
夜中の道を君の家まで

計算ミスなんか見つけたくない
誤字脱字なんかどうだっていい

100点満点なんか難しいに決まっている
0点だって許せるって思っていたのに

どうしたら愛せるんだろう?
どうしたら愛せるんだろう?

いつから君のことを
モノのように
扱ってしまったんだろう


ちょっと置いておこうかな、とか
そろそろ捨てようかな、とか


そんな僕に
相も変わらず
犬のように寄り添って
港のように待っててくれる君は
いつか絵本で読んだ
パウルクレーの天使よりも
純粋で美しいと思う

でも正直言うと
君のことはもう好きになれない

本当に悪いと思っているけど
それはどうしようもないことだ

なのに、会うたびに
君を強く抱きしめてしまう僕は
飼料をむさぼる豚であり
ある種の麻薬中毒者だ

愛してるという言葉は
もう口が裂けても使わない

僕は君をレイプしている
君は僕にレイプされている

大は小をかねる
そんなの嘘だ

僕は夜空を見上げて思った

どんなに大きい癇癪玉も
線香花火の美しさには勝てない

付き合って6年目の今年の夏は
花火大会に行かなかった

ごめんね、僕のせいで
曇り空ばかりだったね

でも、秋になって
新しい季節になったから
もしよかったら今夜
公園で花火をしよう

二人で、線香花火を

消えてしまいそうで
落ちてしまいそうな

小さな火

冷たい風が吹いても
強い雨が降っても

手を合わせて
一緒に守っていく

一瞬の時に息を飲んで
二人でケタケタ
笑い合いながら

泣く
笑う
怒る
憎い
楽しい
愛しい
殺したい

なにもない
この一瞬に
僕らは色をつける

世界中で
イロトリドリの
風が吹いている

このページのトップヘ